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4.インスタントラーメンに使用される油脂


 即席めんの中には製造工程で油揚げした「油揚げめん」があります。
この油揚げめんは、蒸熱しためんを油で揚げて脱水・乾燥させるという
ユニークな製法です。
そのときに使用される油脂はパーム油、調整ラード、純製ラードなどが
ほとんどで、まれにごま油を使用する場合もあります。

また、めんを油揚げすると揚油がめんに吸収されるので、揚槽内の油を
適正な量に保っておくため、絶えず新鮮な原料油脂を補給する必要が
あります。つまり、インスタントラーメンの油揚げ装置は、常に新鮮な
油で揚げられるように設計され、油槽の油量はめんの製造量に見合った
必要最小限の量を維持するようコントロールされているのです。



使用油脂の品質管理(例)


 油揚げめんの油脂がいつまでも新鮮さを保ち続けるために、製造工程では
さらに次のような管理が行われています。

①揚油の温度を必要最低に抑え、過熱しないよう140℃~160℃に保つ
(家庭で揚げ物するときの油の温度は、通常180℃程度)

②揚油は、できる限り空気(酸素)に触れないようにする。

③揚げカスは速やかに除去する。

④油揚げ装置の材質は、ステンレス等油脂の酸化が進みにくいものにする。

⑤揚油は、調理作業終了後、可能な限り急速に室温近くまで冷却する。

⑥新鮮な原料油脂に酸化防止効果のあるビタミンEを添加し、揚油や
揚げめんの酸化を防ぐ。

⑦揚げめんの油脂を酸化から守るため、容器包装は湿度、日光、

空気などに対して、より遮断性の高いものを使用する。