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2.スープの製造工程



 インスタントラーメンに使用するスープは、小袋に入った「添付調味料」と、
めんに直接味付けする「味付けめん用スープ」です。
ここでは、「添付調味料」の原材料、製造工程をご紹介しましょう。



①「添付調味料」の原材料

 添付調味料には、粉末、液体、顆粒の3種類があります。
いちばん多く製造されているのは粉末状のもので、味のスタイルは中華風です。

粉末スープの原材料となるのは主に次のものです。


主な原材料を大別すると、次のようになります。

◆基本調味料・・・・・・食塩、しょうゆ、みそ、ソース、糖類、食酢、食用油脂など
◆天然エキス・・・・・・畜肉、魚介、昆布、野菜など
◆乾燥粉末・・・・・・畜肉、魚介、野菜、果実、きのこ、のりなど
◆香辛料・・・・・・こしょう、オールスパイス、ローリエ、にんにく、しょうが、唐辛子など


上記の原材料を用いるほか、調味料(アミノ酸など)や酸味料などで風味や色沢などを
調整し、それぞれ配合の組み合わせによって多種多様の味わいのものが作られます。



②添付調味料の製造工程











◆原料前処理

ペースト状、液状の原料(天然エキスなど)は、食塩などとともに乾燥し、粉末状にします。


◆予備混合

原料のうち、配合量の少ない香辛料や調味料(アミノ酸など)は、あらかじめ混合しておきます。


◆本混合

前処理した原料と、予備混合の終わった粉末と、そのほかの原料を混合します。
混合室の温度および湿度は一定に管理し、湿気を帯びないように次の工程に移します。


◆検査

粉末スープ1~2gをとり、100mlの熱湯で溶かしたものを、同じ品質が保たれているか
どうか、標準保存サンプルと比較します。
水分、塩分、エキス分について分析し、品質を確認します。
また、微生物検査も行います。


◆小分包装

検査後、粉末スープを充填包装機で小袋にいれ、熱ヒーターでシール密封します。
ここでもシールの状態や重量について検査します。



※他に、液体スープやペースト状スープが添えられる場合があります。
特にめんに油脂を含まない「熱風乾燥」したものでは、ラードやごま油などの
食用油を別添するか、スープに油脂を練りこんだペースト状のものを使うなどの
方法がとられます。



③味付け工程

味付けめんの多くは、めんを蒸熱後に味付けします。味付けは、味付け液にめんを
2~6秒浸潰するか、味付け液を霧状にしてめんに吹きつけるなどの方法が
とられています。いずれも、蒸熱しためん体の表面から味付け液が十分浸透するように
工夫がこらされています。
このほか、調味料を生地の段階で練りこむ方法もあります。