にも、合成添加物と同様に指定制度が導入されました。(平成8年5月24日より施行)。
すなわち、厚生労働大臣が指定したもの以外は、食品への使用は禁止されたのです。
ただし、平成7年まで使われてきた天然添加物のうち、既存添加物名簿に収載された
ものについては、引き続き使用が認められることになりました。
平成15年の食品衛生法改正により、この既存添加物であっても安全性に問題が
あると判明した、あるいは使用実施のないものについては名簿から削除され、
使用が禁止されることとなりました。(平成15年8月29日施行)。
一方、JAS規格では、厚生労働大臣が人の健康を損なうおそれがないとして
指定したものでも、加工食品の品質の向上を図るという観点から、食品ごとに
使用できる添加物を制限しています。
めんに使われている添加物とその役割は、以下のとおりです。
◆かんすい | ラーメン特有の風味と独特のコシを作るために使用するもので、 中国で古くから使用されており、中華めんらしさを出すためには 欠くことのできないものです。 |
◆乳化剤 | 多くは、植物レシチンで、大豆油などを精製するときに得られる 副成分です。製めん時に、使用する油脂などを均一に分散させ、 品質を安定させるために使用します。 |
◆増粘安定剤 | こんぶ、果物などから水で抽出されるペクチンまたは 豆の胚乳部を粉砕するなどして得られる多糖類で、めんの粘性を 高め、滑らかさを増すのに使用されます。 |
◆酸化防止剤 | 酸化防止剤として使用されるビタミンEは、大豆油などを 精製するときに得られる副成分で、めんに含まれる油脂の酸化を防ぎ、 保存性を高めるために使用されます。 いわゆる保存料ではありません。 |
◆着色料 | ブドウ糖、砂糖などの糖類を熱処理して得られる カラメル、また紅花やくちなし等の植物の花や実から抽出された 色素で食品に色を付けて魅力を増したり、外観を良くして 食欲を増すために使用されます。 |
◆pH調整剤 | 柑橘類の酸味の主体であるクエン酸などは食品を 適切なpH領域に保つ目的で使用されます。 |
◆調味料 | こんぶの旨味成分である、グルタミン酸ソーダなどで、 主に糖類を原料として作られます。 |
◆強化剤 | 不足しがちなカルシウムなどの他に栄養強化の ために加えるものです。 |
なお、誤解されがちな点ですが、JASマークのついた即席めんには
保存料は使用されていません。